看護小規模多機能型居宅介護は、小規模多機能型居宅介護をベースとした制度です。小規模多機能型居宅介護は平成18年にスタートし、この制度は高齢者が自宅にて生活し続けるための地域密着型のサービスを目指す制度です。利用者の自立した日常生活をサポートするために、「通所」、「宿泊」、「訪問」の3つを組み合わせたサービスを提供しています。
看護小規模多機能型居宅介護は、小規模多機能型居宅介護に対し看護要素を加えて新設された制度です。この制度は複合型サービスとして、平成24年から始まりました。しかし、ネーミングが漠然としていてイメージしづらいと言う指摘の元、平成27年度に実施された介護報酬の改定時に「看護小規模多機能型居宅介護」へ名称変更されました。
看護小規模多機能型居宅介護のサービスの目的は、医療的なニーズが高まってきた状況に応じ、小規模多機能型居宅介護のサービスに医療の要素を組み合わせることで、高齢者が住み慣れた地域で継続して生活できるよう生活支援を実施することです。この事業所は主治医とも連携しながら、24時間365日体制で柔軟なサービスを実施しています。
厚生労働省の調査によると、看護小規模多機能型居宅介護の事業者数は平成29年時点で全国に357件で、各都道府県の主要都市に1件~2件ほどの割合であります。しかし、東京都には13件、横浜市には12件、札幌市には20件など、首都圏に件数がかたよりぎみです。現在のところは、事業所数は不足しているといわれています。